PREVENTION HUB / FOOTBALL

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Jones fractures.

サッカー選手に多い第5中足骨疲労骨折。
「起きてから治す」だけではなく、早期発見とリスク修正で初回発症を防ぐ。

JONES FRACTURE PREVENTIONCHECK → SCREEN → MODIFY

セルフチェック、メディカルスクリーニング、運動介入をつなげて予防へ。

WHY PREVENTION MATTERS

見つける。
そして、変える。

Jones骨折は競技復帰までに長期間を要し、再発にも注意が必要なスポーツ障害です。JSIPAでは、痛みや違和感を早く拾い上げ、身体機能・荷重・環境などのリスクを評価し、予防につなげる実践を進めています。

01

CHECK

選手自身が痛みや違和感に気づく。

02

SCREEN

メディカルスタッフがリスクを評価する。

03

MODIFY

身体機能・動作・負荷を修正する。

RESEARCH → PREVENTION

「なぜ起きる?」を調べ、
「どう減らす?」まで実装する。

Jones骨折予防は、発生頻度の把握、リスク因子の解明、予防介入、効果判定というスポーツ傷害予防研究の流れに沿って進めてきました。研究結果を論文で終わらせず、検診・教育・エクササイズへ戻すことがプロジェクトの中心です。

01EPIDEMIOLOGY

どのくらい起きるか

競技・年代・環境ごとの発生状況を把握する。

02RISK FACTORS

なぜ起きるか

身体機能、荷重、栄養、シューズ、グラウンドを検証する。

03INTERVENTION

何を変えるか

変えられるリスクへ運動・負荷・環境面から介入する。

04EVALUATION

本当に減ったか

検診と発生率を追跡し、予防法を更新する。

FROM RESEARCH TO THE FIELD — AND BACK TO RESEARCH.
JONES FRACTURE PREVENTION PROTOCOL

ジョーンズ骨折予防プロトコル

早期発見、リスク調整、身体機能の改善、骨折予防までを一つの流れとして整理した、JSIPAのJones骨折予防プロトコルです。選手・指導者・メディカルスタッフが、予防の全体像を一枚で共有できます。

ジョーンズ骨折予防プロトコル
クリックすると拡大表示できます。選手・指導者・メディカルスタッフが共有できる実践的な予防プロトコルです。
EVIDENCE BASE

Jones骨折のリスクは、
研究で少しずつ見えてきた。

Jones Fracture Research Groupでは、身体機能、プレー環境、栄養、荷重パターンなど、修正可能なリスク因子を英語論文として検証してきました。

2018 / KSSTA

股関節内旋制限

プロサッカー選手を対象に、股関節内旋可動域の制限がJones骨折歴と関連。発症前データを用いた解析でも高いリスクとの関連が示されました。

PubMed →
2019 / BMJ OPEN

人工芝でのプレー

1,854名のサッカー選手を解析。人工芝で総プレー時間の80%以上を過ごす群では、第5中足骨疲労骨折のオッズが高いことを報告しました。

PubMed →
2016 / FOOT & ANKLE INT

ビタミンD不足

血清25-OHD不足と第5中足骨疲労骨折との関連を検討。栄養・骨代謝も予防戦略に含める根拠の一つとなっています。

PubMed →
2025 / ASIA PAC J SPORTS MED

Heel Raise時の外側荷重

高校年代の高レベルサッカー選手で、股関節内旋制限に加え、single heel raise時の外側荷重(小趾球側パターン)がJones骨折リスクと関連しました。

PubMed →
変えられるリスクを、変える。

股関節可動域、荷重パターン、環境、栄養は、スクリーニングと介入によって修正できる可能性があります。これがJones骨折予防プロトコルの根拠です。

MODIFIABLE RISK MODEL

変えられるリスクを、変える。

年齢や性別、骨形状など変えられない要因もあります。しかしJones骨折には、スポーツ現場で介入可能な要因が多くあります。予防では「すべてを避ける」のではなく、選手ごとに修正可能なリスクを見つけることを重視します。

CHANGE

積極的に変える

  • 股関節内旋などの可動域制限
  • 外側荷重・Heel Raiseパターン
  • 足趾筋力・バランス
  • ビタミンDを含む栄養状態
  • 練習量・急激な負荷増加
  • 目的に合ったシューズ選択
ADJUST

環境に合わせて調整

  • 人工芝・硬いグラウンド
  • 練習頻度とプレー時間
  • インソール・フットウェア
  • リカバリーと睡眠
KNOW

変えられなくても知る

  • 好発年齢・性別
  • 足部形状・アライメント
  • 既往歴・家族歴
Jones骨折の修正可能なリスク因子
講演資料より:不変性因子・可変性因子・変更困難な因子を整理し、介入可能なリスクに焦点を当てる予防コンセプト。
EVIDENCE MAP

Jones Fracture Prevention

股関節可動域、荷重パターン、人工芝、ビタミンD。複数の研究から得られた予防可能なリスク因子を、ひとつのEvidence Mapとして整理しています。

Jones骨折予防のEvidence Map
図は研究全体の関係性を視覚化したものです。正式な論文情報・PubMedリンクは下記Evidence Baseをご参照ください。
LARGE-SCALE SCREENING

痛くなる前の「不全骨折」を、
現場で見つける。

福島・石川で行った大規模検診では、問診・触診・超音波を一次スクリーニングに用い、必要に応じてその場で画像評価へつなげました。症状だけでは拾えない選手を見つけることが、完全骨折予防の入口になります。

1,391

検診実施

中高年代を中心とした選手を対象に大規模スクリーニングを実施。

78人

エコー陽性 5.6%

第5中足骨皮質の膨隆・不整など、要精査所見を確認。

46人

新規不全骨折 3.3%

完全骨折に至る前の段階で新規不全骨折を検出。

70%

無症候性

検出された不全骨折の約7割は明らかな症状を訴えていませんでした。

Jones骨折大規模検診の結果
石川+福島での大規模検診。超音波陽性的中率は59%でした。
WHY ULTRASOUND?

短時間・非侵襲で、フィールドに持ち込める。

超音波は一次スクリーニングとして、骨皮質の変化をその場で確認できる利点があります。陽性時は症状・身体所見・X線等を組み合わせて評価します。

Screen first. Confirm when needed.
ULTRASOUND SIGNS

不全骨折を疑う2つのサイン

早期変化を見逃さないため、骨皮質の膨隆や途絶を特徴的な超音波所見として整理しています。

Hump sign / Camel's hump sign
EARLY CHANGE

Hump sign / Camel’s hump sign

骨皮質の膨隆を描出する所見。不全骨折を疑う早期サインとして用います。

Beak sign
PROGRESSED CHANGE

Beak sign

膨隆部の骨皮質途絶が鳥のくちばしのように見える所見。進行した不全骨折や完全骨折を疑う手がかりです。

検診陽性=直ちに競技中止、ではありません。所見、症状、競技パフォーマンス、画像、負荷状況を総合し、個別に競技参加と負荷調整を判断します。
SCREENING PATHWAY

短時間で、現場で回せる。

スクリーニングは、選手・トレーナー・医師が同じ言葉でリスクを共有できるよう、シンプルな流れに整理します。

1Ask

第5中足骨外側部の痛み・違和感、既往、負荷量を確認。

→
2Palpate

第5中足骨基部の圧痛をチェック。

→
3Ultrasound

エコーで皮質の隆起や不整など早期変化を確認。

→
4Image / Plan

陽性時は必要に応じてX線等で確認し、負荷と予防介入を設計。

ANTI-JONES 11

リスクを見つけたら、
変えられるものから変える。

Anti-Jones 11は、Jones骨折予防のために整理した11種のセルフケア・エクササイズです。股関節・足部・筋力・バランス・荷重パターンを横断して、選手自身が毎日取り組める形にまとめています。以下は11種を構成する主な介入目的です。

01

Hip mobility

股関節内旋を含む可動域を整え、外側荷重に偏りにくい動きを作る。

02

Foot control

足趾把持、足部内在筋、足関節コントロールを高める。

03

Balance

片脚支持と動的バランスを改善し、接地の安定性を高める。

04

Load direction

外側荷重が強い動作を確認し、荷重方向と切り返しを修正する。

05

Workload

急激な負荷増加を避け、トレーニング量・試合出場を管理する。

06

Environment

人工芝・硬いピッチ・シューズなど、環境と用具もリスクとして見直す。

DOES PREVENTION WORK?

リスクを見つけ、介入し、
発生を減らす。

予防は「理論」だけでは成立しません。チームで継続して介入し、身体機能と発生状況を追跡して初めて評価できます。これまでのチーム・大学サッカー部での実装データは、介入可能性を支持しています。

Jones骨折予防介入前後の発生リスク
TEAM IMPLEMENTATION

発生リスクが約1/4へ

Jリーグ下部組織U18で、教育・リスク評価・予防介入を継続した前後の選手群を比較したチームレベルのデータ。

Jones骨折予防介入による身体機能の変化
RISK MODIFICATION

Toe grip と Hip-IR が改善

大学サッカー部の介入データでは、足趾把持力と股関節内旋可動域が介入後に改善。修正可能なリスクを具体的な指標で追跡しています。

予防は、一度の検診ではなく「習慣」です。教育 → 早期発見 → リスク評価 → 介入 → 再評価をチームで繰り返す。
PREVENTION TOOLS

現場で使える予防ツール

これらの資料は、齋田良知がJones骨折予防活動のために作成したものです。選手、指導者、メディカルスタッフの教育・啓発にご活用いただけます。

Jones骨折 予防ポスター
POSTER

Jones骨折 予防ポスター

ロッカールームなど、選手の目に触れる場所で予防意識を高めるためのポスター。

Jones骨折 チェックシート
CHECK SHEET

チェックシート

自己記入、メディカルスタッフ記入、医師記入の3段階で評価できるチェックシート。

Jones骨折 フィードバックポイント
FEEDBACK

フィードバックポイント

チェックで明らかになった問題を、具体的な改善行動につなげるためのポイント。

セルフチェックとエクササイズ
SELF CHECK / EXERCISE

セルフチェックと予防エクササイズ

選手自身がコンディションを確認し、予防行動につなげるための実践資料。

SCREENING

検診で、完全骨折になる前に。

問診・触診・身体機能評価に加え、必要に応じて超音波や画像検査を組み合わせ、早期の変化を見逃さないスクリーニングを行います。

VIDEO

Jones骨折とは?
動画で分かりやすく。

Jones骨折の病態、なぜサッカー選手に多いのか、そして早期発見・予防の考え方を分かりやすく紹介します。

YouTubeで見る →
Jones骨折を分かりやすく解説PLAY